ほんと、ムカつくくらい無表情だった麗
が今じゃ幻覚だったんじゃないのかと思
うくらい、面影はどこにもない。
前の麗だったら、こんな冗談、言ったり
しなかったのに。
まあ、いい傾向か──なんて思っていた
ら。
「ゆーーーうーーっ!」
なんて聞き覚えのある元気な声が聞こえ
てきて、麗と二人で振り向くと、そこに
は、倉庫で待ってるはずの春希が立って
いた。
春希だけじゃない。類も仁斗も、雅も居
る。
「なんでここに……」
思わず雅を見つめながらそう言うと、雅
は眉を寄せながら、春希を見た。
「春希が行きたいってうるせーから。つ
いでに俺らも来た」
「そういうことか」


