時刻を見ると夜7時。 いつもならあと三時間くらいはここに居 るけど、今日は早めに帰って、夕食を作 ろうと思ってる。 いつまでも空に任せっきりじゃ可哀想だ しな……。 「じゃあ俺もそろそろ帰るわ」 残っていたメンバーにそう言うと、類が 不思議そうな顔をした。 「あれ、もう帰るの?珍しいね」 「ちょっと用事があんだよ。じゃあな」 本当は、帰りたくなんかねーけど。 家に戻ると、空の部屋にだけ明かりがつ いてるのが窺えた。 まあまだこんな時間だし、親父は帰って 来てないよな。