雅が麗の肩を抱きながら戻ってくる。
麗は俯いていて、その表情は窺えなかっ
た。
俺達が部屋を出ようとするとき、不意に
龍ヶ崎が口を開いた。
「……なあ。なんでお前らこんな強いの
に、もっと上に行かねーの?」
なんで関東でとどまってんの?
龍ヶ崎と同じように、そういう奴らは一
杯いた。
だけど。
「俺達の目的はねー、日本一じゃないん
だよー」
ニコッと笑ってそう答えたのは春希。
そう、俺達は喧嘩がしたいんじゃない。
日本一になりたいんじゃない。なんなら
、関東最強の称号も捨てたっていい。
ただ、俺達は。


