雅に向かって拳を振り上げるスキンヘッ
ド。だけど俺たちは何もしない。
何もする必要が、ない。
雅に向かって放たれた拳は、いとも容易
く雅に受け止められ。
「!? くそっ、離せよこの……っ!」
戸惑うスキンヘッドのその拳を、雅は強
く握ると。
「あ゛ぁあ!!」
その腕ごと、明後日の方向に折り曲げた
。
普通は不可能は方向に腕を曲げられたス
キンヘッドは、悶絶し、その場に踞った
。
「ちゃんと忠告してやったのに。……馬
鹿な奴だな」
冷たい視線を落としながらそう言う雅に
、思わず冷や汗が滲む。
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