中に入っていこうとすると、当然だが、
紅蓮の一員らしき奴らに止められた。
「テメェら、どこの者だ。誰に許可をも
らってきてんだ。あぁん?」
そう言いながら雅を睨み付けるスキンヘ
ッドの男。
……おいおい、初っぱなから雅にガンつ
けにいくなんて、すげーなコイツ。
まあ、雅はあんまり表に出ないから、名
前だけ知れ渡ってて、顔を知ってる奴は
すくねーんだけど。
「お前らのボスに用がある」
冷静な声でそういう雅。
「はいそーですかって通すとでも思って
んのか?」
「……あまり手荒な真似はしたくない。
お前たちも、痛い目に遭うのは好きじゃ
ないだろ」
そう言った雅に、スキンヘッドの目が大
きく見開かれた。
「ナメてんじゃねえぞオラアァァ!!」


