「麗ちゃんおはよー!」

「……おはよう」



目の前でニコニコと笑う春希に、私は小
さくそう返した。



「今日は僕が担当だからねー!よし、じ
ゃあ行こうか!後ろのってー、麗ちゃん




そう言って私にヘルメットを渡して、バ
イクの座席をトントンと叩く春希。



私はヘルメットを着けて、それから春希
の後ろに乗り込んだ。



私は、3日に一度、こうして龍牙メンバ
ーの誰かと、ある所に向かう。



それは、まだ出会って間もない頃、雅に
バイクで連れていかれた、あの倉庫。い
わば、彼らの本拠地。



私はそこに、何故か定期的に行かなけれ
ばならなくなった。



それも、雅の「3日に一度は顔を見せろ
」というなんとも意味不明な要望で。



……ほんとにめんどくさい。