あれは、二年前の夏。
残暑の厳しい、9月のある日の事だった
。
「じゃあ春希、また明日な!」
「うん、じゃーね」
その日も、いつもと同じように1日を終
えて、平凡で平和な日々の延長だと、そ
う思っていた。
「あっちー……」
そうぼやきながら、帰ったらアイス食べ
たいなぁ、なんて思っていて。
──~♪
「……ん?電話?」
不意にケータイが鳴ったから、サブディ
スプレイを見れば、そこには母さんの名
前が光っていた。
母さんから電話なんて珍しい……。
ていうか今はまだ仕事なんじゃないのか
、なんて思いながらケータイを耳に当て
る。


