……つれないなぁ、麗ちゃん。 そうやって頑なに心閉ざしちゃって、そ れが逆に俺達の興味を煽るだなんて、知 りもしないまま。 資料室に向かう途中で、思わず嘲笑が洩 れた。 ──本当に、何もかもが違うのに。 あの子と麗ちゃんに、似ている所なんて 全然無いんだ。 ふわふわの茶色い髪の毛も。 色素の薄い瞳も。 よく笑うその顔も──。 全部、全部。麗ちゃんには当てはまらな いのに。 ──『春希』 ゆっくりと耳に浸透してくるその声が、 似ているってだけで。 俺の心はこんなにも揺さぶられる。