『将光、おっはよ~!どうしたの早いじゃん!』





柔らかくて、どこか温かくて、甘くて。



春を告げるような。




そんな愛しい声が俺を呼んだ。






「別に早くねーし」





『えー、だって普段こんな早く登校しないじゃん。通学路で会うなんて初めてじゃない?』







「そんなこと………」






………あるか。





『まぁ、良いやっ。学校まで一緒に行ってあげるよ』







「何で上からなんだよ」