僕がひかりを好きだと知ったら、ひかりはどう思うんだろう……そろそろとひかりの様子を伺うとーーひかりはおかしそうに笑っていた。

「ふふ、ずいぶん物をはっきり言う子なのね。ーー問題ないわ。わたし、椿にも、椿のお友達にも、ヒドいことするつもりないもの」

 はっきりと、胸を張って言ってくれた。僕がひかりをどうと言うのは、気にしていないのか、楓が一気に話すから聞こえてなかったのか……。

 楓の方は、ひかりがあまりに堂々と言い切ったからか、驚いている。

「ーーあ、そうだ。あなたの名前がおろちなの?それとも、椿のきゅうび、みたいなこと?」

「大蛇は種の名前だ。私個人の名前は楓だ」

「楓ね。二人とも、綺麗な名前なのね」

 心底感心したように、微笑みながら言う。

「私たちの名前が気に入ったなら、藤と牡丹の名前も気に入りそうだな」

「藤と牡丹?わぁ、みんな綺麗な名前ね!その二人が、さっき言ってた仲間なの?」