「おおお客様っ、人違いじゃ…っ」
何か物凄く恥ずかしいので、
離れようと、必死にもがいたが、
「バーカ。最初っからバレてんだよ。」
「いたっ!」
何かデコピンされて、
さらに強く抱きしめられた。
まさかのバレてたー!!!
必死に演技したのにぃー!?
…それはともかく、
「ばっ!?ばれててもばれてなくてもいいから、とりあえず離せ!!!死ぬ!」
「離さねぇよ。」
「殺す気かテメェェエエエ!!!!」
つ、潰されるううううううう!!!!
帯できつくしばられてるというのに!!
さらにあたしを圧迫するつもりか!!
あたしがずっと暴れているため、
流石にうっとおしくなったのか、
土方は抱きしめる力を緩めた。
…やっと離れれる…
あたしははぁ…と溜息をつき、
土方から身体を離そうとしたが、
「…おいコラ。」
「んだよ、もう苦しくないだろ。」
「そういう問題じゃねぇよ、
その腕を離せっつってんだぁああ!!」
あたしが離れようしても、
土方の腕があたしの腰の辺りでガッチリ組んであって、全く抜け出せない←
こんにゃろ…!!
必死に引き剥がそうとするが、
全く剥がれない←
腕をつねったり、
殴ったり、叩いたりしても、
腕を組んでいる当の本人は、
全くもって涼しい顔をしている。
腹立つぅううう!!!!
「土方テメっ!!「よっこらせ。」
おわっ!?」
あたしが怒鳴ろうとしたら、
完全に無視して、
畳に座りやがった。
…あたしを抱きしめたまま←
「関節変な方向に曲げる気か土方ぁ!!
何なんださっきから!!!
いい加減離せよこのヤロー!!!!」
土方はこんなキャラじゃなかったぞ!?
いつもはあたしが土方を怒鳴らせてんのに、あたしが怒鳴るばっかじゃないか。
完全に土方に流されてるじゃないか!
落ち着け日向!
いつもの自分を取り戻すんだ!!!
「あー、うるせぇ。
少しは黙れねぇのかよ。
またその口塞ぐぞコラ。」
「…。」
おかしい。
土方がおかしい。
「ほら、」
あたしがパニックになっていると、
落ち着けと言わんばかりに、
あたしの頭を自分の肩に乗っけて
背中をポンポンと叩く土方←
あたしは子供か←
流石にまた口を塞がれるのはごめんなので、あたしは暫く黙った。
そして、
土方から身体を離そうと試みたが、
「う"」
背中をポンポンするのをやめて、
またガッチリホールドされた…。
何なんだ一体…。
ここまでくると
恥ずかしいも糞もないわ…←
そう思ってはいるけれど、
あたしの心臓はそれとは正反対に
ドキドキと煩い。
いや、きっとこれは、
まだ息が整ってないからだよ、うん。
あたしははぁ…と溜息をつき、
抱きしめられたままうな垂れた。

