「…な…。」
「ん?なんだよ」
あたしの声が聞こえなかったのか、
土方は顔を近づけた。
近い近い近い近い…!!!!!
あたしは顔をそらしながら、
ちっ、と心の中で舌打ちをした。
どうなってもいいし、もう!!
言った瞬間、殴って気絶させてやる!!
こんな至近距離だったら、
一発で仕留めれるし!!
あたしは、フッと鼻で笑い、
わざと挑戦的な笑みで答えた。
けど、
「だから、お客様とは出来ませんと言ったんどす。ここはどうか、諦めて…
…っ!!!???」
全部言い終わる前に、
あたしの口は、
土方の口によって塞がれてしまった。
「んーーー!!!」
身体を壁に押し付けられて、
もがいても力が上手く入らず、
土方を押し退ける事が出来ない。
どんどん息が苦しくなっていくばかりだ。
し、死ぬ…!!
いろんな意味で死ぬ!!!
頭がクラクラしてきたその時、
パッと土方の口が離れた。
ぶん殴りたかったが、
その前に急いで肺に空気を送り込んだ。
が。
「すぅーーーー…ん"!?」
また塞がれたぁあああああ!!!!!
しかも今度は口が半開きのため、
「っっ!!??」
何か侵入してきたぁあああ!!!
ニュルっとしたものが、
あたしの口の中に入ってきた。
何をしとんじゃ土方ァアアアアア!!!
それが土方の舌だって分かるのに
そう時間はかからなかった。
それが侵入してきたせいで、
あたしの頭はさらにクラクラしてきた。
こいつは、
あたしを窒息死させる気か!
この状況を脱するべく、
あたしはクラクラする頭をフル回転させた。
そして、思いついたのは。
…。
…そうだ。
…舌噛んだれ←
(せーのっ)
ガチッ
あり?
聞こえてきたのは
あたしの歯と歯が合わさる音。
土方の舌を噛んだ音じゃない。
「あっぶね。」
気がつくと、
土方は顔を離していた。
…舌を噛む事…察知された←
けれど、これで形成逆転。
あたしはふふっと微笑み、
「いっぺん死ねコラァアア!!!!!」
と、土方にグーで殴りかかった。
が。
パシッ
「いい加減諦めるのはテメェの方だ、
日向。」
「!!??」
あたしのグーパンチを片手で受け止めたかと思うと、
グイっ
そのままあたしの手を引き、
ギュウっ…
「今まで、
何処ほっつき歩いてたんだテメェ…っ」
あたしを抱きしめた。

