新撰組と妖狐ちゃん!



「つか、テメェら、
花魁や芸者には興味ねぇのかよ…」


ここは京の花街、島原だぞ?
普通に酒飲むための宴会するなら、
そこら辺の料亭で充分じゃねぇか。


座敷を見渡すと、
酔い潰れてる奴、
ギャーギャー騒いでる奴、
腹出して踊ってる奴(原田)。←


何処を見渡しても、
男、男、男。


ただでさえ、新撰組は男所帯で
むさ苦しいってのに、
此処でもむさ苦しくなるだけじゃねぇか。


「僕らを土方さんみたいな女好きと一緒にしないで下さいよ。男ばかりも嫌ですけど、女好きも却下です←」


「…お前、男辞めろよ。」


何とも無茶な事を言う総司に、
俺は顔を引きつらせた←


確かに総司や斎藤は、島原に来ても
女を買う事は滅多にしない。


俺は来るたんびに買ってたけどな←


まぁ、今は買おうとも思わねぇけど。


…いや、買えるのなら買いたい奴は一人だけいる。


もしかしたら此処にいるかもしれない、
日向だ。


まぁ、そんな事したら、
殴られるか、蹴られるか、斬られるか。
もしくは、抹殺されるかも←


「女好きは却下、か…」


『そういうテメェだって、
日向に惚れてんじゃねぇか。』


そう言いたかったが、場所も場所だし、
これから日向を探す事を悟られたくないので、心の中に仕舞った。


「…。」


そろそろ行くか…


なかなか花魁は来ないし、
隊士達も程よく酔ってきたので、
俺はこっそりこの場を抜ける事にした。


…まぁ、近藤さんには
一応報告しとかなきゃな。


「近藤さん、」


「?何だトシ?」


「ちょっと俺、席外すわ。
少しの間こいつらを頼む。」


俺は隣で飲んでいる近藤さんに、
小声でそう伝えた。


近藤さんは、一瞬訳がわからないという顔をしたが、すぐににっこり笑って、


「ああ。大丈夫だ!」


快く了承してくれた。


別に、今から何をするかを近藤さんが知っている訳じゃないが、
器の広い近藤さんだから、
内容を言わなくてもOKしてくれたんだろう。


俺は座敷を出るべく、
その場を立ち上がろうとした。


が。


その時。


スーッと開いた襖と同時に、
何処かで聞き覚えのある、
凛とした声が聞こえてきた。










「失礼します。杏子どす。
どうぞよろしゅう。」










そう言って、顔を上げた花魁は、
今までに見たことないくらい
綺麗な花魁だった。









けれどソイツは、









「!!??」









今までに見たことある
綺麗な女でもあった。