新撰組と妖狐ちゃん!



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土方side


「何なんですか土方さん。
何でよりによって今何ですか。
この状況分かってます?
頭おかしくなりました??」


「はぁ…。だから、たまには息抜きも必要だっつってんだろ。」


さっきからずっとぐちぐち言ってくる総司に、俺はため息をついた。


「こんな事する暇があったら、早く日向を探して、日向で安らぎますよっっ!!
何でよりによって今さら、










島原で宴会なんですか!!」











「あ"?こないだの池田屋ので報酬金が入ったんだ。俺らはそんな事出来る状況じゃなくても、平隊士を労わなきゃならねぇんだよ。」


つーか、
どさくさに紛れて変態発言すんな阿呆。
と総司を睨んだ。


「へぇー?」


総司が疑いの目を向けてくる。


そういう事を考える土方さんの方が
変態だと思います。
日向は誰のものでもないんですからっ!
と、付け加えてきたのは無視無視。


俺なんて入る隙間もねぇよ…(涙)
と嘆いている平助も無視無視。


そんな俺たちは、
屯所の目の前に見える島原へ
ぞろぞろと向かっていた。


幹部だけじゃなく、
平隊士を労う目的だから、
新撰組総出で島原へ向かう。


…まぁ、これは島原に行くためのただの口実だけどな←


4日前、日向が島原にいると分かった時、すぐにこの計画を思いついた。


平隊士たちを労うと称して、
日向を探す作戦だ。


この事は俺と山崎しか知らない。


総司なんかに言ったら、
真っ先に飛んでいくだろうからな。


卑怯だとか言われてもかまわねぇ。


…日向を連れ戻すのは俺だからな。


あと、何故4日待ったのかというと、
島原への客足が異様に多かったからだ。


今日になって
やっと島原へ向かう事が出来る。


何でも、入ったばかりの新人が、
超綺麗なんだとよ。
滅多にお目にかかれない上玉らしい。


それが日向だったらいいなとか
一瞬思ったが、


…あいつがそんな事をやるとは
思えねぇんだよな…←
着物ですら嫌がってたし←


「土方さん、今日はいくらでも飲んでいいんだよな!?俺は容赦しねぇぜ!」


「本当か!土方さん!
なら飲み比べしようぜ新八!!」


「ああ、安心しろ。テメェらが限度というものを知らなかったら、テメェらの給料から払うまでだからな。」


「「っしゃあ!飲むぜー!」」


…こいつら「安心しろ」までしか
聞きとってねぇだろ←


久々の酒にテンションが高すぎる
新八と左之に俺は顔を引きつらせた。


まぁ、こいつらには酔いつぶれてもらった方が行動しやすいしな←


問題は…


「…。」


俺はずっとムスッとしている総司を見た。


こいつに感づかれたら面倒だよな←


しかも、この間日向が屯所に来た事を知ってるし。


どーするか…


そんな事を考えてるうちに、
あっという間に島原へと辿り着いた。