新撰組と妖狐ちゃん!



…で、そんな出来事があってから、
もう一週間も経った。


平隊士には日向が居なくなった事は
伏せている。


そのせいで、僕たちもあまり大きく動けなくて、巡察の時に探すくらいしか出来ない。


だから、その貴重な時間を無駄にしたくないのに、


…僕の身体はそうはさせてくれないみたいだ。


「コホッ…」


あれから、一週間経つのに
僕の咳は止まらない。


倒れたのは熱中症だって言われた。


まぁ、確かにあの時の池田屋は
梅雨独特の湿気もあり、暑いだけじゃなく、かなり蒸していた。


…ただの熱中症だったらいいけど。


あの時、
血を吐いたのは誰にも言ってない。


知ってるのは日向だけ。


あれから血は吐いてないし、
別に問題は無いと思うんだけど
この咳のせいで、皆に心配される。


ただの風邪だよ、って言っても、
皆は(特に土方さん←)は部屋で寝とけって言う。


…まぁ、勝手に巡察に行くんだけどね←


早く日向を見つけないと。


この一週間、
幹部の皆には元気がなくなった。


土方さんも、
皆の前ではいつも通り振舞っていても、
一人の時はとても辛そうな顔をしてる。


え、なんで一人の時の顔を知ってるのかって?


別に悪戯をしようとコソコソしてたからとかじゃないよ、安心して?←


日向が来てまだ2、3ヶ月だけど、
僕等にとってはとても大事な存在になったみたい。


土方さんはそれ以上かな?


…でも、僕だって同じだから。


日向が居ない日常なんて、
もう考えられないよね。








…一体何処で何してんのさ、日向。








君が居ない時間が増えるたび、
君への想いが強くなっていく。








胸がキュっと締め付けられる。







あれ、僕って意外とロマンチスト?←
…なんて考えていると、










「…っ、ゴホッゴホッ!」












…咳が出そうなだけだったw←










…嘘。
それだけじゃないのは僕が一番知ってる。