あたしは沖田を退かせるのを諦めて、
楓月の首元に刀を突きつけた。
ツーッと首から流れる血からは
きつい妖気が溢れ出してくる。
…こいつはどんだけ妖怪と契約してんだよ…
あたしは思わず顔をしかめた。
陰陽師は妖怪と契約することによって、
その力を得ることが出来る。
楓月からは様々な強い力を持った妖怪の妖気が出ているから、そうとうの実力者なのは確かだ。
…あたしも気をつけないと…
「死ぬ前に一応聞いておいてやるよ。
…何が目的だ。あたしを使って何をするつもりだ?」
キッと睨んで言った。
…こいつはあたしとも契約するつもりだ、きっと。
すると、
「幕府を滅亡させるのです。
そのためには、是非とも貴女の力をお借りしたいのです。」
「日向、もうこいつを殺す立派な理由が出来たんだから殺してもいいよね?」
楓月が言った瞬間、沖田が凄まじい殺気を放った。
「…っ」
黒い笑みも消え、無の表情。
さすがのあたしでも怯む。

