「どいつとやりたい?」
土方が聞いてきた。
どの隊士と相手してもいいようだ。
「…勝ったら絶対に隊士になれる奴。」
「…ほう?」
じゃないと、あたしこの先
ストレスで胃がぼろぼろになる…
「じゃあ、幹部とやってみるか?」
「幹部?」
すると、土方が道場の中を見渡して、
「平助ー斎藤ー、ちょっとこっちこい」
と誰かを見つけて呼んだ。
「あと、総司もだ」
「はいはい、この場面になってからやっとですよ?
出てこれたの」
さっきから後ろにいた沖田がやってきて言った。
…そこらへんの事情は黙っとこうよ、沖田…
隊士の集団の中からやってきたのは、
真面目そうな無口そうな男と
昨夜、沖田と一緒にいた髪の長い少年だった。
…てか、少年、偉い人だったんだ…。

