ガッと手を引かれ、
人けの少ない路地裏に連れて行かれた。


「もー、なかなか見つからんかったけ
めっちゃ焦ったやないか!」


路地裏に連れ込んだ途端、
怒り出した山崎。


「いや、あんたが勝手に部屋出て行ったのが悪いだろ。」


何処で会うとか、
何時に行くとか、
全く聞いてなかったんだぞ、あたしは。


すると、


「…まぁ、ええわ。
ほいじゃ、今から潜入してもらうで?
とりあえず、お色気や何やらで桝屋と接触して、潜入しい。
後は新撰組だとバレんように、
コソコソ調べるだけや。
…まぁ、桝屋と親しくなるのが一番やけどな←」


一通りずらずらと喋った山崎。


今の簡単な説明で、
そんな危険な事が出来る輩など
そうそういないだろう←


…というか、


「さっき聞いた話を、まとめて喋っただけだろ。」


「…まぁ、確認や確認。」