「おー、日向ー、何やってんの?」 あたしと同じく着流し姿の平助がかがんで、ひょこっとあたしの目の前に顔を出した。 「何、平助。また非番?」 「ちょ、俺が真面目に仕事してないみたいな言い方すんなよっ!」 「でも、この間も非番だったよね、 夕餉作った時。」 「…う"」 俺だって、小説に書かれてないだけで バリバリ仕事を… なんてぐちぐち言ってるのは 聞こえない聞こえない。