楓月が後ろを振り返った時、
あたしは見えたんだ。


…長州かよ…。


着ている服の家紋は長州のものだった。


…厄介なのを仲間にしやがったな。


あいつが消えてから、
周りが一気に静かになった。


誰も一言も発しない。


「…。」


それもそのはず。
運よくこの時、
他の隊士は後始末が終わって帰っていたから、この場にいたのはあたしと沖田だけだった。