あれから10分後。 あたしは走り続けて、ようやく、 あの美青年から逃げ切ることができた。 あたしは妖怪。あっちは人間。 なのに、なかなか振り切れなかった。 「…はぁっ…。 人間のくせにしぶといな…。」 あたしは、この時まだ知らなかった。 この出会い(?)が、 あたしの運命を変えることを。