…。


「なんか、追いかけられてるんですけどぉー!?」


後ろには、浅葱色の隊服を着た人が
ものすごい勢いで追いかけてきている。


…。


さっきからさぁ、
おじさんとやりあってる時、
人だかりの中からものすごく、
視線を感じてた訳ですよ。


だから、ちょっと
嫌な予感がして逃げてきたけど…


「ちょっとさ、君、待ちなよ」


「ひっ!」


美青年だ!
美青年、なんか微笑んでるんだけど!
ものすごく黒い笑顔なんですけどー!?


なんか悪いことしたー!?てか、
むしろいい事じゃないのかぁー!?


あたしは心の中で叫びながら、
走り続けた。