麻実ちゃんの幸せそうな顔が見れて、凄く嬉しい。

いつも傍に居てくれた親友。

大切な友。


そんな彼女に心からおめでとうを贈る。


そして、

彼にも。



「よーしーあーきーくん!こんなとこに居たの?」

友人伝いに良明くんを探し、小さな部屋の隅でタバコを吸う彼を見つけた。


「どうしたの?」

「んー?まぁ一人になりたくて」


灰皿にタバコを押し付け、笑う。



「なんかな、信じられなくて」

「自分でプロポーズしたのに?」


「そうだけど、承けてくれたなんていまだに信じられなくて」


良明くんは苦笑する。


「全部夢じゃないかな」と呟きながら。



「夢でもいいんじゃない?
好きな人と幸せになれるなら、夢でもいい。
良明くんは目覚めないと思うけど」


……私と違って、ね。


「麻実ちゃん待ってるよ?
良明くんのこと、待ってるよ」



微笑むと良明くんもようやく立ち上がる。

「ありがとう」と呟き、いつもの笑顔を私に見せた。