だって、ずっと会っていなかった…いや、会いたくても会えなかった紗綾にまさか、友達の慎也が自分よりも先に会っているなんて思ってもみなかった。





…しかも、慎也のヤツちゃっかり、友達とか言いやがって。




「にしても、紗綾ちゃん、可愛いな、ありゃ、きっと、学校でもモテモテだろうなー」




そう言って、オレの反応を楽しむかのような慎也の態度は、どう見てもオレを煽っているようにしか見えない。




…知ってるよ、紗綾が可愛いのなんて、昔からさ、




でも、




“真生くーん、あそぼー”




そう言って、オレに笑いかけてくれた紗綾は、もういないんだ。