好きだなんて言わなければよかった【完】



けど、


「い、いいよ!いいよ!もう、1人で大丈夫だし。私、送ってたら旭くんの帰りかなり遅くなっちゃうよ」



なんて、言い出す始末。



…この人、さっきまで男に無理やり連れて行かれようとしてたくせに…状況わかってんのか?




思わず、浮かべた笑顔が引きつりそうになる。



「何言ってるんですか。小夜子さん、可愛いんだからこんな夜道を1人で帰せるわけないでしょ」




それをどうにか堪えて、オレはそう言った。



すると、



「あ、りがと…それじゃあ、お言葉に甘えようかな」




街灯の明かりに照らされて頬を染めた小夜子さんの姿が目に入ってくる。



…っ、それ反則…。



思ってもみなかった彼女の反応に、徐々に、顔が火照るのを感じた。