好きだなんて言わなければよかった【完】




……小夜子さん…?



暗くて一瞬、見間違えたのかと思った。



けど、どう見てもそこにいるのは小夜子さんで…。



しかも、その表情は、今にも泣き出しそうに見える。





その表情を見た瞬間、




「……おい。その人から手、離せよ」





気づけば、オレは相手の男に向かってそう言い放っていた。




「は?…誰?」




嫌そうな態度を露骨に出してくる男に、オレは、眉をひそめる。