好きだなんて言わなければよかった【完】



「あ、そーだ。あの女、見つけてちょっとシメとくのもいいんじゃ……ってちょ、美奈??」



連れのもう一人の女の人が驚いたように彼女の名前を呼んだのと、




「…っ!?」



真生くんが私のおでこに優しくキスをしてきたのは…たぶん、ほぼ同時だった。




…な、な。



顔から火がでるというのは、まさにこのこと。



てか、真生くん…これ、確信犯でしょ。




悔しそうに私を睨み付け、足早にその場を去っていく彼女を見て、私は思わず、ため息をつきそうになる。




「真生くん」



「……はい」



さっきまで頑なに私から離れようとしなかったくせに今度はスッと体を離す。




「…私が思うに、私を守ってくれようとしたのはなんとなくわかるけど…」




昔からそう。真生くんの行動は、突然で。



そして、あまりその意味を言葉にしようとしない。