好きだなんて言わなければよかった【完】




「…あ、ありがと」



ニコニコと、満面の笑みを浮かべる小夜子に私は少し戸惑いがちにお礼を言う。



…だって、今日の小夜子は、なんだかおかしい。



買い物の時にテンションが高いのはいつものことだけど、わざわざ、自前のブーツまで貸してくれるなんて…正直思ってもみなかった。



…なんか…気前がよすぎるのよね




そう考えて軽く首を傾げる。




もしかして…何か隠し事でもあるの?


…私に言えないこととか?



なんて、そんなことをいくら考えたって結局は、何も思い浮かばないんだけど…。




そんな中、



「ほらぁー、紗綾次いくわよ!!」



「…はーい」




会計を済ませた彼女の元気な声が店内に響きわたっていた。