あぁ、もう。せっかく、忘れようとしているのに…。 私は、そう思いながら、ギュッと唇を噛む。 「…ねーちゃんがそれでいいなら、オレは何も言えないし、正直、何が会ったか全然知らないけどさ、真生くんは、ねーちゃんに会いたがってた」 旭は、そんな爆弾を投下して、あっさりと、部屋を出ていった。 まだ、4年生の旭になんだか、負けた気分。 「…私のほうが、よっぽど旭より、子どもだな」 思わず、そんな本音さえ漏れる。 でもね、 やっぱり、 「…っ、真生くんには、会えないよ」