ドキドキと、素直に高鳴る鼓動を感じる。
…私って、こんなに優柔不断だったんだなぁ…。
まだ、真生くんが好きだという気持ちは変わらないはずなのに…。
慎也さんにドキドキしてる自分がいる。
「…ゴメン。なんか、無理やりみたいな感じで…でも、やっぱり、ちゃんと話さなきゃいけないって思って…」
「……」
「紗綾ちゃん…オレさ、“返事はいつでもいい”なんて、カッコいいこと言っちゃったけど…本当は、すんごい気にしてるみたいで…」
「……」
「…今日、紗綾ちゃんとたまたまだけど、会えて嬉しかった。…でも、紗綾ちゃんは、なんか…この前の告白のこと、あんまり気にしてないのかなって思って、ちょっとショックだった」
慎也さんのその言葉に思わず、顔を上げた。
