好きだなんて言わなければよかった【完】



「つか、化粧濃すぎじゃないですかぁ?顔に自信がない人って化粧で誤魔化すからぁー」




「はぁ〜?どういう意味よ!?」





「…あ、あの、」




ますますヒートアップする口喧嘩を止めるべく、私は、おそるおそる口を開く。




明美さんがそもそも用があるのは私なんだから、小夜子にこれ以上庇ってもらうわけにはいかない。




そう思って、明美さんの目を見つめると、




パチリ





私を見つめる明美さんと視線が交わった。





思わず、ゴクリと息を飲む。