羅刹の刃《Laminas Daemoniorum》




 今や、この日本では“妖”の存在は絶大だ。

 “妖”は、民間人にはほとんど目にする機会がなく、謎に包まれた生物だが、それらが与える“力”は日本国の存続に直接影響している。
 
 鬼門は悔しさを堪えんばかりに、酎ハイを喉に流す。


『……それで、正確な会議の時間は?』


 会議、とはいうものの、それほど穏便なものになりそうな気はしない。

 鬼門はそれをわかって、あからさまに会議という言葉を強調した。


『明日、全体の駆除作業が終わり次第、すぐにだ』


 加持は自分の横に置いた刀を手にとる。


『心配するな、鬼門よ。
私も、この地区が誇る“最終兵器”を、みすみす妖たちに殺させたりはしない』