朱尾以外にも新人が派遣されてきたそうではあるが、少なくとも、皆がこんな調子ではないだろう。
するとその時、榊が、
「もしお前の球が、酒童さんに当たってみろ」
と、いきなり酒童の名を出した。
「そん時は許さねぇぞ」
おい待てよ、そういうのは「仲間に当たったら」って言うべきだろ。
酒童はそう言いかけるが、その前に朱尾が牙を剥いた。
「あん?
なんで俺が先輩に球を当てなきゃなんねえんだ」
今までにない気迫を放ちながら、朱尾が榊に詰め寄る。
さすがにまずいと感じたようで、酒童が動くよりも早く、桃山が酒童の袖を引いた。
「酒童さん」
「わかってる」
うなづくや、酒童は大股で、榊と朱尾の間に割って入った。
「もうよせ」


