サイコーに不機嫌なお姫様。




俺はなおに近づいて頭を撫でた。



「なおは裏切ってない。ただ、場所が悪かっただけ。友達に介抱されていただけだよ」



なおは俺の言葉に少し微笑んだ。



ああ……これで
今回は一件落着……



そう思っていた俺の気持ちとは裏腹になおが次の瞬間に口にした言葉は……





「――ごめん。それでも私は……自分を許せない」






冷たい風が……二人を突き刺して


空からは涙のようにポツポツと雨が降りだす。