死に際にトランクス


床に髪が、大量に落ちているのに気付きドキッとする。



脱毛か!?



床を良く見ると髪だけでなく肌色の物も落ちている。



見ているとそれらがみるみる溶けて行くのだ。



さっき食べたアイスクリームのように溶けてなくなっているのだ。




俺は慌てて洗面所の鏡を見ようとベッドから立ち上がりかけるが足が溶けかけているのに気付く。



片足が溶けかけていたが、何とか洗面所にたどり着くと鏡を見た。




そこには、半分以上顔が溶けてしまった自分自身がいた。




まるでアイスクリームのように溶けてしまっている。



ヤバイ!!このままだと全部溶けてしまう。



俺は半分以上無くなった頭で考えながら動いた。




少しでも冷やさないとと思い扇風機に顔を近づけるが、扇風機の風の勢いで顔が水しぶきをあげて飛び散り始める。



ヤバイと言うよりもう遅い……



最後に見えたのは穴の空いたトランクスだった。