私の中のもう一人の“わたし” ~多重人格者の恋~

携帯のアラームで目覚めたけど、なぜかそれが遠くから聞こえてくる。

変だなと思って目をパチっと開いたら、目の前には誰かの裸の胸が……!

ああ、そうだった。
携帯は隣の部屋で、目の前でゆっくり上下する男の人の胸は、“誰か”ではなく愛しい剛史さんで、私は彼の逞しい胸に頬を寄せて眠っていたのだ。

あれは夢じゃなかったのね……

私は昨夜、ついにこの人にバージンを……きゃっ。恥かしい!


彼を起こしてしまわないようにと、私はそーっと彼から離れ、体を起こして蒲団から出ようとしたのだけど……


「もう起きる時間かい?」


彼も目が覚めてしまったらしく、眩しそうに目を瞬かせた。


「ひゃっ」


私は慌てて露わな胸を毛布で隠した。


「今更だろ?」

「だって……」

「おいで?」

「きゃっ」


剛史さんに腕をグイと引かれ、呆気なく私の体はまた彼の胸に逆戻り。そして、


「おはよう」

「あ、おは……ん……」


朝の挨拶にしては濃厚すぎる口づけをされてしまった。もちろん、イヤではないけども。