翌年の6月のある日。その日は朝から雲一つない快晴で、まるで私達の門出を祝福してくれているかのようだった。


「裕美、すっごい綺麗……!」


そう言って目を輝かせる真由美も、今日はいつもと違って青いドレスで着飾り、とてもチャーミングだ。


「“馬子にも衣装”って言いたいんでしょ?」

「そんな事ないって……」


照れてそんな軽口を言ってみたけど、内心は自分でも驚いている。まるで自分じゃないみたいで。

ウェディングドレスって、どんな女の子でもお姫様みたいにしてくれる、魔法のドレスなんじゃないかしら……

自分で選んだ純白のウェディングドレス。下に目をやれば、ハートカットの胸元に、寄せて上げたバストの谷間がクッキリと。ちょっとエッチで、剛史さんの反応が今から楽しみだったり……


「裕美、本当に綺麗よ?」

「ありがとう、お母さん……」


今日は田舎から両親も来てくれた。早くも目を潤ませる両親を見ると、私まで泣いてしまいそうだ。