何だか、楽しい。
にやにやする顔を必死に装って、
あたしはテューロの太腿辺りに跨った。
驚いて此方を振り返った彼に、
にっこりと笑う。
「そんなに恥ずかしがらなくても
良いじゃない。」
「……頼む、辞めてくれ……。」
あ、口 利いた。
こんなに酷く いたぶられても、
固く口を閉ざしていた筈なのに。
大人っぽいと思ってたけど、
彼も歳相応の青年なんだ。
その事に少し安心する。
今迄 一緒に寝た男の中には、
自分の性欲を満たす為に
あたしを乱暴に扱う男なんて、
一杯 居たから。
「それじゃあ、
キスくらいなら良いでしょ?」
テューロの背中に腕を回す。
思っていたより分厚い胸板に、
一瞬どきっと した時。
「うっ……!」
彼が呻いた。


