――テューロが、好きなのっ!!
その言葉、信じて、良いのだろうか。
扉の前に立ち、左足を僅かに上げる。
――さよならは、言わないからな。
帝国を立つ前に、レンドに言われた言葉。
――お前が王国から帰って来る、
1番 最初の人間に なれば良いんだ。
右足に重心を傾け、
利き足で思い切り扉を蹴る。
があんっ、と耳障りな音が響いた。
死にたい、だって?
俺の口元に、自嘲的な笑みが浮かぶ。
何、馬鹿な事 言ってんだよ。
「……がはっ……。」
もう毒が回って来たのだろう。
肺から熱い塊が込み上げて来て、
俺は堪らず吐血した。
それでも、もう1度 扉に蹴りを入れる。
死にたいなんて、
本当は思ってなかったくせに。
死にたいと言う奴は。
――本当は、誰かと一緒に
生きたいと願う奴なんだ。


