【Talk:テューロ】
「…………っ。」
団長に背を押され、
俺は成す術無く白い床へ倒れ込んだ。
背後で響く、耳障りな金属音。
閉じ込められた事は、容易に解った。
今しがた聴いた言葉が、
耳に焼き付いて離れない。
好きだと、言われた。
信じられなかった。
あの刹那が、俺を好きだ等と。
思わず伸ばした腕は空を切り、
何も掴めないまま、独り隔離された。
言われて、気付いた事が在る。
それを伝えたいと、思った。
伝える為には、この部屋から出るしか無い。
だが、そんな事が出来るのだろうか。
ゆっくりと身を起こし、
部屋を見渡してみる。
其処は、何も無い、白い空間だった。
壁に窓は無く、天井の中心に、
クーラーのような機械が設置されている。
その機械と、毒殺と言う言葉。
それが結び付いた瞬間、
死へのカウントダウンが始まった。


