それから、何日 経ったのだろう。
見知らぬ男達が独房に入って来て、
俺の両手首に付けられた枷を外し、
俺の両脇を抱え上げた。
今日が処刑日なのだと言う事は、
容易に解った。
引き摺られるように歩かされ、
初めて気付く。
この刑務所に来て何日 経ったのかは
解らないが、
ずっと枷に繋がれ
まともに動けなかったせいで、
帝国で鍛えた筋肉は、
殆ど落ちているようだ。
いきなり眩しい空間に連れ出され、
目が眩む。
「…………っ。」
全く光に順応 出来ず、
顔を背けた俺の瞳から、
生理的な涙が流れた。
必死に瞬きを繰り返し、
漸く目を開けられるように なると、
自分の躰を しっかりと見る事が出来て、
無意識の内に、目を軽く見開いていた。
長い監禁生活で、風呂はおろか
トイレにも行かせて貰えなかった為、
服や肌は排泄物や汗、血に まみれて
酷く汚れている。
だが、何よりも驚いたのは、
擦れて切れてしまったズボンの裾から覗く、
己の足の細さだった。
棒のような、と表現するのが
適切だろうか。
骨と皮しか無いかのような、
細い細い、足だった。
もう殺されるだけだと言うのに、
それが何故か、少しだけ哀しかった。


