「やっぱり、
君と刹那は、似ているね。」
その言葉に、目を見開いた。
他人から見ても解る程、
俺と彼女は似ているのか、と。
「……君と出逢った場所が違ったなら、
俺達は友達に なれただろうに。」
そう寂しそうに笑って
去って行く瞬の背中を、
俺は いつまでも、見つめ続けた。
もしも俺が
自由を手に入れる事が出来たなら、
あんなに しっかりした足取りで、
歩けるものだろうか、と。
刹那。
俺は、君の事が嫌いじゃない。
君と居ると、
心の奥底の苦しみや寂しさが、
少しだけ和らぐような気がするから。
例え それが お互いの傷を
舐め合っているだけだとしても。
俺には その時間が、
とても尊いものに感じるから。


