そしてやっとの事で牛車が前に進みだした。
あたしは牛車から身を乗り出し、凍雨君に手を振る。
「行ってきます!」
「は、はい。行ってらっしゃい・・・」
なんだかホッとしたように手を振り返す凍雨君。
その足元の雪がモコモコ!っと蠢き出した。
――ボコボコボコ――ッ!!
広範囲の雪の中から、次々と無数に飛び出す黒い物体。
「うわあぁぁぁっ!!?」
凍雨君が飛び上がって悲鳴を上げる。
――ズドドド――っ!!
アンソニー率いる目付きの悪いペンギン軍団が、怒涛の進軍を始めた。
その様相たるや、まるで大海を移動するトビウオの大群だ。
水飛沫と見紛うほどの雪煙がモウモウと舞い上がり、視界を完全に覆った。
「アンソニーちゃん達が、先回りして道中の安全を確保してくれるんですわ」
すっごく自慢そうなお岩さん。
「何も言わずに、やるべき事をしっかりやる! これぞ男の中の男ですわ!」
・・・そうだね。
確かにひと言も口はきいてないけどさ。
ある意味、これ以上騒々しい集団もないと思うけど。
あたしは遠ざかる凍雨君を見た。
完全に強張った表情で、硬直したままピクリともせず立ち尽くしてる。
大丈夫かな・・・。
このままちゃんと味方でいてくれるよね? 気が変わって逃げたりとかしないよね?
なんか、心配・・・。
とりあえず、行ってきます。
お願い、ちゃんと待っててね。
あたしは牛車から身を乗り出し、凍雨君に手を振る。
「行ってきます!」
「は、はい。行ってらっしゃい・・・」
なんだかホッとしたように手を振り返す凍雨君。
その足元の雪がモコモコ!っと蠢き出した。
――ボコボコボコ――ッ!!
広範囲の雪の中から、次々と無数に飛び出す黒い物体。
「うわあぁぁぁっ!!?」
凍雨君が飛び上がって悲鳴を上げる。
――ズドドド――っ!!
アンソニー率いる目付きの悪いペンギン軍団が、怒涛の進軍を始めた。
その様相たるや、まるで大海を移動するトビウオの大群だ。
水飛沫と見紛うほどの雪煙がモウモウと舞い上がり、視界を完全に覆った。
「アンソニーちゃん達が、先回りして道中の安全を確保してくれるんですわ」
すっごく自慢そうなお岩さん。
「何も言わずに、やるべき事をしっかりやる! これぞ男の中の男ですわ!」
・・・そうだね。
確かにひと言も口はきいてないけどさ。
ある意味、これ以上騒々しい集団もないと思うけど。
あたしは遠ざかる凍雨君を見た。
完全に強張った表情で、硬直したままピクリともせず立ち尽くしてる。
大丈夫かな・・・。
このままちゃんと味方でいてくれるよね? 気が変わって逃げたりとかしないよね?
なんか、心配・・・。
とりあえず、行ってきます。
お願い、ちゃんと待っててね。


