神様修行はじめます! 其の三

「端境の連中は、一応は一族を名乗ってはおるが、実質は門川専属の家来のようなものじゃ」


「永久様の就任を邪魔しても、なんの得にもなりません」


「じゃ、なんでよ?」


手紙には何て書いてあったの?


「ちょうど今の時期、代替わりが行われるために当主が来られない、と書いてある」


「なんじゃ? 端境一族でも当主が変わるのか?」


「そんな話は全然聞きませんわね」


「仮にそうであっても、それが書を届けない理由にはなりませんね」


「だが他には何も書いていないんだ」


・・・・・・わけわかめ。


なんなのよそれ? 意味わかんない。


手紙書くのがヘタくそな当主だなぁ。


そんな無意味な手紙を運ばされる伝書亀の身にもなりなさいよ。


空まで飛んで、気の毒な亀。


「ねぇ、直接取りに行った方が早くない?」


誰か使いをやってさ、持ってきてもらえば?


そのほうが早いって。手紙のやり取りより絶対。


「そうもいかないんだよ」


「承認の書は、当主以外の人間が触れた途端、消滅する呪がかけられておるのじゃ」


「だから当主自ら、届ける必要がありますの。わたくしも自分の手で永久様に手渡しましたもの」


・・・・・・・・・・・・。

めんっどくっさ―――――!!