あたしは、庭先の冷たい空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
辺りに漂う風はまだこんなに冷たいけれど、凍雨君の胸の中には、確かに春が訪れている。
春は・・・未来は、来る。
あたしは門川君を見上げた。
門川君も笑顔を返してくれる。
あたしの、この溢れる思いは彼に伝わっているんだ。
これからもあたし達は茨の道を行く。
痛みを堪え、道に迷い、血を流す。
彼を巻き添えにしちゃう時もあるかもしれないけど、でもあたし達は誓った。
二度と離れないと。
だから、共に血を流すことも恐れない。
罪を犯すことも、決して恐れはしない。
だってその先に、信じた未来が在るから。
進むんだ。
大丈夫、怖くは無い。
癒しも、救いも、希望もある。
「門川君」
「天内君。僕の大切な君」
「あたし達、大丈夫だね」
「あぁ、大丈夫だ。僕達は・・・」
門川君があたしの手を握った。
「そばにいれば、無敵だ」
・・・・・
うん!!
信じるに足る世界を、信じるあなたと共に。
罪人は今日も歩いてゆく。
明日という名の、未来へと・・・・・・。
(完)
辺りに漂う風はまだこんなに冷たいけれど、凍雨君の胸の中には、確かに春が訪れている。
春は・・・未来は、来る。
あたしは門川君を見上げた。
門川君も笑顔を返してくれる。
あたしの、この溢れる思いは彼に伝わっているんだ。
これからもあたし達は茨の道を行く。
痛みを堪え、道に迷い、血を流す。
彼を巻き添えにしちゃう時もあるかもしれないけど、でもあたし達は誓った。
二度と離れないと。
だから、共に血を流すことも恐れない。
罪を犯すことも、決して恐れはしない。
だってその先に、信じた未来が在るから。
進むんだ。
大丈夫、怖くは無い。
癒しも、救いも、希望もある。
「門川君」
「天内君。僕の大切な君」
「あたし達、大丈夫だね」
「あぁ、大丈夫だ。僕達は・・・」
門川君があたしの手を握った。
「そばにいれば、無敵だ」
・・・・・
うん!!
信じるに足る世界を、信じるあなたと共に。
罪人は今日も歩いてゆく。
明日という名の、未来へと・・・・・・。
(完)


