神様修行はじめます! 其の三


―― ゴ―――――ンッ!!


・・・・・・。


あれ?

なに?
あたし今、なにして・・・?


・・・・・・!!


「か、門川君ー!?」


気がつくとあたしは、

無意識に体を後ろに逸らし、

彼の後頭部を片手で引っ掴んで、

彼の顔面を、思いっきり、縁側に叩き付けていたのだった・・・。


・・・ぎゃ―――! どうしよう―――!

今回、まったく出番の無かった護身術が、今になって表舞台に躍り出てきたー!


あまりの事態に意識が遠のく。

薄れる感覚の中、彼の後頭部の感触だけは、手の平にしっかり。


あぁ・・・。

いっそこのまま、マリワナ海溝最深部の、チャレンジャー海溝まで沈んでしまいたい・・・。

そこで世捨て人になってしまいたい・・・。


神様、お救いください。

たった今、あたしは罪を犯しました・・・。