「運の分量は公平でなくても、罪を犯す機会なら誰にでもあるからな」
「誰でも罪を犯す可能性があるって事だよね」
千年前に、たまきさんが陥った不運な状況。
それって、こっちの世界で戦う人なら、誰にでも可能性がある。
「次は、あたしかもしれない」
「僕かもしれない」
もし・・・
もし、そうなってしまったら?
あたしは罪を犯し、周りの全てを傷付けて。
苦しみは拡散し、やがて大きな恨みや悲劇を生み出す。
それは、決して無くなる事はないんだろう。
人が生きるこの世界では。
永遠に繰り返す。・・・繰り返すんだ。
あたし達は、景色を眺める。
すっぽりと庭を覆っていた雪もだいぶ溶けて、所々に土が見えている。
ほんのわずかに緑も見えて、冬の名残りと、春の足音が混じり合う。
不幸な罪の芽が、あちらこちらで顔を出すこの世界で。
「だが必要以上に恐れることは無いさ」
門川君が、庭を見ながらそう言った。
「僕たちは、それでも救いと癒しがある事を知っている」
「うん。そだね」
不幸な罪が起きたとしても、そこが終点じゃない。
諦めなければ、その先に道は続くんだ。
「塔子さんとマロだって、この先ふたりで道を歩いていくんだもんね」
「・・・・・・」
「どしたの? 門川君」
門川君は、何やら真剣に考え込んでいる様子だ。
「あのふたり、とても幸せそうだったな」
「そりゃそうだよ。なんたって結婚間近なんだから」
「結婚か・・・」
彼は眉間にシワを寄せ、さらに深く考え込んでしまった。
「誰でも罪を犯す可能性があるって事だよね」
千年前に、たまきさんが陥った不運な状況。
それって、こっちの世界で戦う人なら、誰にでも可能性がある。
「次は、あたしかもしれない」
「僕かもしれない」
もし・・・
もし、そうなってしまったら?
あたしは罪を犯し、周りの全てを傷付けて。
苦しみは拡散し、やがて大きな恨みや悲劇を生み出す。
それは、決して無くなる事はないんだろう。
人が生きるこの世界では。
永遠に繰り返す。・・・繰り返すんだ。
あたし達は、景色を眺める。
すっぽりと庭を覆っていた雪もだいぶ溶けて、所々に土が見えている。
ほんのわずかに緑も見えて、冬の名残りと、春の足音が混じり合う。
不幸な罪の芽が、あちらこちらで顔を出すこの世界で。
「だが必要以上に恐れることは無いさ」
門川君が、庭を見ながらそう言った。
「僕たちは、それでも救いと癒しがある事を知っている」
「うん。そだね」
不幸な罪が起きたとしても、そこが終点じゃない。
諦めなければ、その先に道は続くんだ。
「塔子さんとマロだって、この先ふたりで道を歩いていくんだもんね」
「・・・・・・」
「どしたの? 門川君」
門川君は、何やら真剣に考え込んでいる様子だ。
「あのふたり、とても幸せそうだったな」
「そりゃそうだよ。なんたって結婚間近なんだから」
「結婚か・・・」
彼は眉間にシワを寄せ、さらに深く考え込んでしまった。


