たまきさんは、どちらにせよ苦しむ運命だった。
夫を助けたにせよ、見殺しにしたにせよ。
どの道を選んだところで、彼女には満足も幸福もあり得ない。
なのに、選ばなければならないその非業こそが、彼女の救いの無さだった。
でも今、おそらく彼女は救われた。
だからといって、千年の苦悩が帳消しになることは無いけれど。
でも得られる中での、最上の救いを彼女は得た。
命を救った夫からの深い愛。
これ以上の、いや、これ以外の救いも癒しも無い。
選んだ道の先の暗黒に翻弄され続けた人は、やっと・・・やっと闇の先に、たったひとつだけ光を見つけることができた。
千年の、後に。
「あなたは・・・確かに迎えに来てくださった・・・」
たったひとつの。そして、唯一の。
―― サラ・・・
突然、たまきさんの衣装がサラサラと崩れ出した。
まるで砂のように、滑るように崩れて落ちていく。
「た、たまきさん!?」
いや、衣装だけじゃない! 長い黒髪も崩れていく!
まるで彼女の体が乾いた砂で作られているように、どんどん表面から崩れていく!
なんで急にこんな!? このままじゃ彼女が崩壊しちゃう!
とにかく何とかしないと!
「門川君、絹糸! たまきさんを助けなきゃ!」
「・・・・・・」
「門川君! 絹糸!」
慌てふためくあたしと裏腹に、絹糸は静かだった。
彼女が崩れていく様子を、身動きもせずに見守っている。
門川君が絹糸に問いかけた。
「絹糸、こうなる事を知っていたのか?」
「・・・うむ」
夫を助けたにせよ、見殺しにしたにせよ。
どの道を選んだところで、彼女には満足も幸福もあり得ない。
なのに、選ばなければならないその非業こそが、彼女の救いの無さだった。
でも今、おそらく彼女は救われた。
だからといって、千年の苦悩が帳消しになることは無いけれど。
でも得られる中での、最上の救いを彼女は得た。
命を救った夫からの深い愛。
これ以上の、いや、これ以外の救いも癒しも無い。
選んだ道の先の暗黒に翻弄され続けた人は、やっと・・・やっと闇の先に、たったひとつだけ光を見つけることができた。
千年の、後に。
「あなたは・・・確かに迎えに来てくださった・・・」
たったひとつの。そして、唯一の。
―― サラ・・・
突然、たまきさんの衣装がサラサラと崩れ出した。
まるで砂のように、滑るように崩れて落ちていく。
「た、たまきさん!?」
いや、衣装だけじゃない! 長い黒髪も崩れていく!
まるで彼女の体が乾いた砂で作られているように、どんどん表面から崩れていく!
なんで急にこんな!? このままじゃ彼女が崩壊しちゃう!
とにかく何とかしないと!
「門川君、絹糸! たまきさんを助けなきゃ!」
「・・・・・・」
「門川君! 絹糸!」
慌てふためくあたしと裏腹に、絹糸は静かだった。
彼女が崩れていく様子を、身動きもせずに見守っている。
門川君が絹糸に問いかけた。
「絹糸、こうなる事を知っていたのか?」
「・・・うむ」


