『たまき、たまき、たまき・・・』
まさに、命果てるまで、夫は呼び続ける。
愛し続けた妻の名を。
『たまき、たま、き・・・』
老いた夫の、皺だらけ顔が涙に濡れた。
いくら呼んでも、返事は返ってこない。
それでも夫は呼び続ける。
固く固く、愛する人と約束したから。
『た、ま・・・ 迎え・・・来・・・』
涙、ひと粒。
夫は誓いを守り続け・・・
その生涯を終えた。
だれにも知られること無く、
ただ、もの言わぬ座り女が、最期のその場に座り続けていた。
・・・・・・。
あたし達は全員、言葉も無くその姿を見ていた。
愛と誓いを貫き通した夫の幻影が、静かに横たわっている姿を。
「あなた・・・」
この場に染み渡る雛型の・・・ううん、たまきさんの声。
彼女は静かに立ち上がり、夫の幻影のそばに歩み寄る。
そして、その場に座って語りかけた。
「あなた、約束どおり迎えに来てくださったのですね」
たまきさんは微笑んでいた。
両目から涙が川のように流れていたけれど、それでも彼女は微笑んでいた。
それは、たまきさんが初めて見せてくれた笑顔だった。
もうこの世には居ない人からの、自分への深い愛の証。
それをまざまざと目にして、切なさと悲しみが、怒涛のように心の中を駆け巡っていることだろう。
そして・・・喜びと感謝も。
まさに、命果てるまで、夫は呼び続ける。
愛し続けた妻の名を。
『たまき、たま、き・・・』
老いた夫の、皺だらけ顔が涙に濡れた。
いくら呼んでも、返事は返ってこない。
それでも夫は呼び続ける。
固く固く、愛する人と約束したから。
『た、ま・・・ 迎え・・・来・・・』
涙、ひと粒。
夫は誓いを守り続け・・・
その生涯を終えた。
だれにも知られること無く、
ただ、もの言わぬ座り女が、最期のその場に座り続けていた。
・・・・・・。
あたし達は全員、言葉も無くその姿を見ていた。
愛と誓いを貫き通した夫の幻影が、静かに横たわっている姿を。
「あなた・・・」
この場に染み渡る雛型の・・・ううん、たまきさんの声。
彼女は静かに立ち上がり、夫の幻影のそばに歩み寄る。
そして、その場に座って語りかけた。
「あなた、約束どおり迎えに来てくださったのですね」
たまきさんは微笑んでいた。
両目から涙が川のように流れていたけれど、それでも彼女は微笑んでいた。
それは、たまきさんが初めて見せてくれた笑顔だった。
もうこの世には居ない人からの、自分への深い愛の証。
それをまざまざと目にして、切なさと悲しみが、怒涛のように心の中を駆け巡っていることだろう。
そして・・・喜びと感謝も。


