―― ガラ・・・
小さな、音がした。
あたしは無意識に、グシャグシャに汚れた顔を上げる。
涙でかすんだ視界に、ガレキの山から小さな破片がパラパラこぼれるのが見えた。
さらに崩壊するんだろうか。
ここにいたら、あたしも巻き込まれるかもしれない。
逃げなきゃ。でも、体も心も動かない・・・。
―― ドッ・・・!
大きなガレキが崩れ落ちて、ガラガラと音を立ててガレキの山が崩壊していく。
あぁ、やっぱり崩れるんだ。
このままだと巻き込まれ・・・
・・・
・・・・・・
・・・・・・・え!?
あたしは、息をするのを忘れて見入った。
ハッキリ目に見える光景が、頭で理解しきれない。
黄色い光。
完璧な三角形を形作る、淡い輝き。
あれは、端境の結界術!
その大きな結界術の光の中に包まれるように横たわる、あれは?
あれは・・・
あれは・・・・・・!
「塔子さん―――――!!?」
あたしの声は完全に引っくり返った。
あれは、あれは塔子さんだ!
塔子さんが光の中で、意識を失って倒れている!
「ど・・・ええぇ!?」
両目を思いっきりバチバチ連続瞬きして、確認する。
何!? あれって塔子さんのオバケじゃないよね!?
幻覚でもないよね!? 確かにあれ、現存してるよね!?
な、何がどうして、どこがどうなっ・・・!?
「・・・・・・」
あたしは、ギチギチとぎこちなく首を回す。
そして、見た。
あたしの隣で、しっかりと印を組んでいるマロの姿を。
小さな、音がした。
あたしは無意識に、グシャグシャに汚れた顔を上げる。
涙でかすんだ視界に、ガレキの山から小さな破片がパラパラこぼれるのが見えた。
さらに崩壊するんだろうか。
ここにいたら、あたしも巻き込まれるかもしれない。
逃げなきゃ。でも、体も心も動かない・・・。
―― ドッ・・・!
大きなガレキが崩れ落ちて、ガラガラと音を立ててガレキの山が崩壊していく。
あぁ、やっぱり崩れるんだ。
このままだと巻き込まれ・・・
・・・
・・・・・・
・・・・・・・え!?
あたしは、息をするのを忘れて見入った。
ハッキリ目に見える光景が、頭で理解しきれない。
黄色い光。
完璧な三角形を形作る、淡い輝き。
あれは、端境の結界術!
その大きな結界術の光の中に包まれるように横たわる、あれは?
あれは・・・
あれは・・・・・・!
「塔子さん―――――!!?」
あたしの声は完全に引っくり返った。
あれは、あれは塔子さんだ!
塔子さんが光の中で、意識を失って倒れている!
「ど・・・ええぇ!?」
両目を思いっきりバチバチ連続瞬きして、確認する。
何!? あれって塔子さんのオバケじゃないよね!?
幻覚でもないよね!? 確かにあれ、現存してるよね!?
な、何がどうして、どこがどうなっ・・・!?
「・・・・・・」
あたしは、ギチギチとぎこちなく首を回す。
そして、見た。
あたしの隣で、しっかりと印を組んでいるマロの姿を。


